▶練習動画&録音(坂入先生レクイエム、天地創造、小さな空、未来へ、ボイストレーニング)
坂入先生のご指導
坂入先生から、細部に渡って具体的な指示がありました。
HP上に掲載した動画上に、極力詳細にコメントを付記して編集してありますので、練習に参加された方も欠席された方も、是非ご視聴いただき反芻いただければと思います。よろしくお願い致します。
以下、先生のご指示についていくつか補足をさせていただきます。
■Messa di voce
Requiem、Rex tremendae、Lacrimosa などにおいて、何度か「Messa di voce」と仰られておられました。
「Messa di voce」とは、声楽における演奏技法のひとつで、単一の音高(ピッチ)を維持しながら、声を徐々に強く(クレシェンド)し、次に弱く(ディミヌエンド)する技法を指します。
ただ、先生も仰っていましたが、単にクレッシェンド-ディミヌエンドと言ってしまうと、少しニュアンスが異なる気がします。
「大きくする→小さくする」というより、「長い音を膨らませて山を作る」、「行先があるように歌う」と仰られていたイメージで捉えるとよいと思います。(古いテレビCMで、キャサリンバトルがオンブラマイフの冒頭を歌っていたのをご記憶ないでしょうか。あんなイメージがよい例かと思います)
■オペラ的でない、フレッシュでシンプルな音色
Confutatis や Lacrimosa のsotto voceのところで、「ビブラートはいらない」、「オペラ的になるな」、「地声で歌え」と仰っていました。「地声」といっても「のど声」で歌えと言っている訳ではなく、装飾的になりすぎず、少年合唱団のようなピュアな声で歌えと言う意味です。
「オペラ的になるな」と言われているのも、優れたオペラ歌手のように、表現の一環として積極的にビブラートをかけたり、声色を変えて喜怒哀楽を演じ分けるようなことは、やりすぎるなということです。(特に、音程に幅が生じてしまうような大きなビブラートはNG)
我々の場合、意図的なビブラートよりも、力量不足により不本意なビブラートになってしまっている方が多いかもしれません(特に女声)。また、ビブラートとは少し違いますが、迫力をつけようとし過ぎて咆哮してしまうのも「オペラ的」と言われてると思います(特に男声)。
いずれにせよ、飾り気のないピュアな声で歌って欲しい時に、先生は「地声で」という表現をされるようですので、誤解のないようにお願いします。
■テンポ感
先生が目指しているテンポ感が分かり、これまでの練習と速度や拍の取り方が異なるところもありました。今回欠席された方は、是非一度動画を視聴して状況を把握しておいて下さい。
速度に変化があった所は次回の練習で集中的にサポートするつもりですが、変化に対応するにも譜読みでつまずいているとついていけないので、今一度個人レベルで譜読みの精度を上げておいていただけると有難いです。
・針の穴に糸を通すイメージ。詳しくは、動画をご視聴ください。
・今回、各パート毎に通したので音程・発音を再確認してほしい。
・語尾は内切り、最後の拍の裏で子音をいれる。
・子音は母音(拍)の前
・語尾のnは口を閉じない。
・Stimmt、Himmelのmmはm2つなのでハッキリ
・erschallenのllはl2つなのでハッキリ
・Frohlokketのkkはk2つなのでハッキリ
・Herrn、herrlicherのrrはr2つなのでツバキが飛ぶようにハッキリ
・Gottのttはt2つなのでツバキが飛ぶようにハッキリ
・Dennの母音eは長く、nnはn2つなのでハッキリ
・テンポは、1小節が1つで、はやめです
・4小節単位で、3小節目に向かってクレッシェンド、4小節目にディミヌエンドです。
例外は... 「とんで」「まっかに」、ラドラレドッラファ
・ブレス記号のないところでは、ブレスをしません(こっそりしましょう)
・19小節 <>_ 22小節 <>_ 23小節 >_ の 3回と、141小節の <>_は、fp にします
・72小節 テノール「いたずら~」が出てくるまで のばしましょう
・最後は、A(ア)から ngハミングです